略奪愛の結末
篤朗にさっそくメールした。

かなり遅れて返事が戻ってきた。
楽しかった旅行の話や くだらな~いメールを
何度かやりとりしたり

篤朗とはその後も 交流が続いた。

久しぶりに会った篤朗があまりに素敵で
完全にもう篤朗しか見えなくなって


早く篤朗が戻ってこないかってそればかりを
願っている。

姉は不倫相手とは別れたのかな。
どっちにしても私の前では姉は 女じゃなくて姉で母だった。

ある日姉に聞いてみた。

「おねえちゃんって恋人いないの?」

「え?」ちょっと動揺してる。

「だってもういい年なのに いっつも家にいるから。」

「残念ながらいないのよ。」

「おばちゃんになっちゃうよ。」

「もうおばちゃんみたいなものよ。
ずいぶん勇気もなくなったし……。」

「私のせいだよね。」

「そんなことないわ。マリがいてくれて
どんなに心強かったか……。とりあえず今のとこは
まだいないから……私のことは気にしないでいいわよ。
マリは好きな人ができて結婚して家庭をもって
そっちの方が私は楽しみかな。」

「結婚か~~~。」

私の横には篤朗しかいなかった。

「早く結婚したいな~~。」

「あら いい人がいるの?」
姉が微笑んだ。
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