略奪愛の結末
「内緒だよ~~。」

「あら 私にはちゃんと紹介してよ。」

「うん。恋が実ったらちゃんと紹介するから。」

「片思いなの?」

「まだね。でも絶対に頑張るんだもん。」

「マリは可愛いから大丈夫よ。」

「好きな人は絶対に手に入れたいの。
おねえちゃんは?」

ちょっと意地悪な質問を投げかけた。

「マリはいいな~自信に満ち溢れてるもの。
頑張って~~。私はゆっくり追々と~~。」

姉が微笑んだ。

「その人と恋が実ったら結婚していい?」

「え?もう結婚なの?
でもちゃんと条件が整えばいいんじゃない。
私も安心だし。」

私は姉に抱き着いた。

「ありがと~。」

「だけどほら 進学のことちゃんと考えてね。」

「あ~めんどくさいな~
すぐ結婚してくれないかな~。」

姉が私の頭をやさしく撫ぜる。

「夢に向かって 今やるべきことを
頑張らないと。」

「は~~い。」

昨日篤朗にも言われたんだった。
とりあえず……進学するか 

それとも就職にするか……。
いつまでも姉に ぶらさがっているのも
そろそろよくないかもしれない。

勉強が好きなわけでもないし……
また四年間姉に苦労させるのも気がひけた。
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