略奪愛の結末
姉や担任からも進学を勧められたけど
結局就職にした。
幸いなことに成績もよかったし何とかなるだろうって

「もったいないな。
おまえなら国立だって行けるんだぞ。」

「いつまでも姉に迷惑かけられないし
そろそろ姉にも自分の幸せ見つけてほしいんです。」

そう言うと
担任が涙ぐんだ。

「おまえたち姉妹は本当に心の優しい子たちだな。」

担任は姉を知っていた。

「俺が教育実習で来たとき理想に燃えすぎて
そっぽ向かれて自信を失いかけたとき
先生先生って声をかけてくれたのがおまえの姉ちゃんで・・・。」

担任の教師生活で忘れられない生徒の一人だと
何かあれば姉の話をしていた。

「メグもな…おまえより成績がよかったんだ。
だけど就職を選んで…お前を一人前にしようと
頑張ってきた。それにおまえが応えようとしてる。
最高な姉妹だな。亡くなったご両親もホッとしてるよ。」

姉は私の自慢でもあり プレッシャーでもある。

「進学していいのよ。私のことなら気にしないで。」

姉が慌てたけど

「勉強したくないんだもん。お姉ちゃんみたいに
仕事するわ。就職活動に力入れるから。」

「後悔しない?」

「全然~~。」

「そう?」


姉のそばから離れて一人暮らしもいい
そんなことも考えていた。
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