略奪愛の結末
「パパ~~!!!」

俺に気づいた飛勇が手を振った。

「可愛いね 飛勇。
とっても賢くて利発で…篤朗のちっこい頃に
よく似てるんだって…。」

「賢かったのはちっこい頃だけだって
後は兄貴に負け続けたよ。」

「飛勇と篤朗がリンクするんだよね。
だからかなすっごく可愛い・・・・」と言いかけて
口を押えた。

「ごめん 気にしないで
変な意味じゃないから。」

慌てる様子も相変わらず可愛いよ メグ。

「それじゃ 帰るね。」

「気をつけて。」なるべくそっけなくそう言った。

いくらそれがマリの望みであっても
とてもそんな気にはなれなかった
それは メグも同じことだと思う。


「パパァ~~おばちゃんとご飯食べて帰るから
パパも一緒に食べようね。」

何も知らない飛勇

「ごめ~ん飛勇~パパと食べてきて。」

「やだ~~!!三人で食べようよ!!!」

そんなことでファミリ-レストランで三人で
テーブルを囲んだ。

ニコニコ顔の飛勇に 俺たちは浮かない顔だった。

何だかマリを裏切っているような
罪悪感に苛まれる。

「パパとおばちゃんと飛勇……。」

飛勇がそう言って俺たちを交互に指差した。

「これからたくさん三人の時間を作るように
飛勇が協力するようにってママから言われた。」

得意げな飛勇がニッコリ笑った。
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