略奪愛の結末
「そうなんだ それでそれで?」

マリは飛勇を横に寝かせながら 話を聞き始めた。

俺は言われた通りに ノートに
名前を書いてはその子とのことを どれが
重要かわからないけどメモを取る。

尊敬するのは マリの頭の中に友達が
飛勇とどういう関係なのかっていうことが
全部入っているということだった。

「それで 飛勇はどうしたの?」

「で?真くんは?」

今まで こうやってマリは飛勇の話を聞きながら
飛勇の世界を理解してきたんだろうと思った。

父親にそこまでできるかは
わからないけれど

これからは自分がそうやって
飛勇と付き合って行ってほしいと
そうマリに言われたような気がした。

「飛勇…これからもね たくさん
パパやおばちゃんやおじいちゃんやおばあちゃん
真紀ちゃんや卓朗おじちゃんにも
一杯お話教えてあげてね。」

「うん でもさ みんなわかんないしょ。
飛勇の友達の名前。」

「大丈夫よ~おばちゃんとパパにはしっかりと
頭に入れてもらうから。」

「おばちゃんも?」

「うん。これからはママの役目を
おばちゃんがしてくれるんだよ。」

少し間をおいて飛勇が

「どうして?ママは?」と
不安そうに聞いた。
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