略奪愛の結末
正直就職なんてどこでもよかった。
とりあえず姉に進められるままに 在学中に
医療事務の資格と運転免許をとった。

学校は進学校だったから就職は限られたところだけだったから
姉が必死に探してくれて

私は総合病院の受付の内定をもらった。

多分 姉の力。


篤朗に内定のメールをすると
「よかったな。これでマリも社会人か。」と返信がきた。

篤朗にやっと近づけるようで嬉しかった。

もう子ども扱いされない。
一日も早く対等になって篤朗と向き合いたい。

卒業式を終えて 私は社会人となった。


今までとは違う 社会の厳しさや
けっこう辛いことも多かった。
姉はこうやって 生きてきたんだなってちょっと
わかった気がした。

年の違う人間の中で 働くというのは
けっこう大変なんだな。


少しづつ慣れ始めた時だった。
篤朗が帰ってくることを知った。


篤朗が・・・・・やっと戻ってくる。
私は天にも昇る気持ちになった。

ずっと待ってたんだ……。
この時を……。
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