略奪愛の結末

「おねえちゃん・・・・。」

メグが近づくとマリが抱きついた。

「大好きだよ　おねえちゃん。」

「私もだよ。」

「ほんと？こんな悪い妹なのに？
おねえちゃんの大切な人奪っちゃったのに？」

「バカね。飛勇みたいな可愛い子を
マリが産んでくれたんだよ。
あれは運命　間違ってなかったんだよ。」

「そっか…よかった。」

マリはメグにすがりついた。

「篤朗と飛勇をおねえちゃんの愛で支えてね。
おねえちゃんがいてくれたら安心なの。
篤朗とずっとずっと私の分まで一緒にいてね。」

メグは困ったように俺を振り返る。

「もう終わったことなのよ。」

「終わってないよ。
二人ともまだつながってる…運命の糸は
次は二人を結んでいるから……これが私の遺言だと思って
いつまでも一緒にいて……。」

「マリ……そんなこと考えなくても…。」俺が言いかけると

「篤朗は今でもおねえちゃんを愛してる。
それがずっとずっと悔しかったけど…今はね
篤朗のその一途さが嬉しいの。勝手なこと言ってるね。私。」

言いかけたメグを止めて

「わかったよ。安心しろ。
二人のことはこれからゆっくり考えるから。」

俺はそう言ってマリを抱きかかえた。

「よかった。
ほんとによかった。
伝えたいことみんな話せる時間があってよかった。」

マリは俺の胸に顔を埋めて泣いた。

「よかった・・・・。
思い残すことはないわ・・・・。」