略奪愛の結末
その日メグはずっとマリに寄り添っていた。
子供のころの 話をして
二人で笑っていた。
穏やかで静かな時間
「飛勇 何してんの?」
二人を遠巻きにしている飛勇を覗き込む。
「今ね 絵書いてるの。
ママに約束したでしょ・・・・。
おばちゃんとママ
ママと飛勇とパパ
それからパパとおばちゃんと飛勇。」
小さい手は器用に絵を描いていく。
お別れの時 マリの顔をかざる
飛勇の想いが一杯こもった プレゼントになるんだろう。
「上手に書いてあげるからね。」
飛勇の後ろに回って二人を見ていた。
マリはあの頃に戻ったかのように姉に甘え
そんなマリを メグは
可愛くて仕方がないという目をして
時折聞こえる笑い声
マリが素直で真っ白な少女に戻って行く。
メグは姉というよりは母のように
「おねえちゃん 大好き。」
何度も何度もマリはそう言った。
俺はたまらなくなって 外に出て泣いた。
真っ白な雪が深々と降り続いている。
もうすぐ年越し
年が明けたら マリはここからいなくなる。
「やだ…やだよ…マリ……。」
俺たち三人の鎖がポロポロと砕けて
そして解放されたかのように
優しさに包まれていくようなそんな気がした。
子供のころの 話をして
二人で笑っていた。
穏やかで静かな時間
「飛勇 何してんの?」
二人を遠巻きにしている飛勇を覗き込む。
「今ね 絵書いてるの。
ママに約束したでしょ・・・・。
おばちゃんとママ
ママと飛勇とパパ
それからパパとおばちゃんと飛勇。」
小さい手は器用に絵を描いていく。
お別れの時 マリの顔をかざる
飛勇の想いが一杯こもった プレゼントになるんだろう。
「上手に書いてあげるからね。」
飛勇の後ろに回って二人を見ていた。
マリはあの頃に戻ったかのように姉に甘え
そんなマリを メグは
可愛くて仕方がないという目をして
時折聞こえる笑い声
マリが素直で真っ白な少女に戻って行く。
メグは姉というよりは母のように
「おねえちゃん 大好き。」
何度も何度もマリはそう言った。
俺はたまらなくなって 外に出て泣いた。
真っ白な雪が深々と降り続いている。
もうすぐ年越し
年が明けたら マリはここからいなくなる。
「やだ…やだよ…マリ……。」
俺たち三人の鎖がポロポロと砕けて
そして解放されたかのように
優しさに包まれていくようなそんな気がした。