略奪愛の結末
「私がいなくなったら
篤朗と飛勇のことおねえちゃんにお願いしたの。
私さえ横入りしなかったら
そうなるはずだった形に戻して
それがね私の償いで…いいことして
天国に行きたいの。」

マリは笑った。

「だから二人がそう決意してくれたら
どうか支えてあげてください。」

その言葉を聞いて 母親がたまらず泣きだした。

「マリはいい子だよ。
そんな心配しなくたってちゃんと天国行けるから。」

そう言ってマリを抱きしめた。

「ママ おねえちゃんが私がいなくなったら
一人ぼっちになっちゃうから……。」

「大丈夫大丈夫
マリの大切なものは私たちの家族だよ。
安心しなさい。」

「よかった~~ほんと よかった~~。
幸せだったな~私・・・・。
ホントに幸せ・・・。ずっと胸につかえていた
おねえちゃんの幸せを奪ってしまって……
篤朗の笑顔を奪ってしまって……
それでも振り返らないように負けないように
必死だったから……疲れちゃってて
だから今は 素直になれて 本当に幸せ……。」

「みんなマリのこと大好きよ。
一生懸命だったでしょ?飛勇のことも家のことも
篤朗もたくさん大切にしてくれた ありがとね。」

「うん ママ
頑張ったからね……あとは安心して
おねえちゃんに お願いしていく・・・・。」

真紀さんもたまらなくなったのか
兄貴にしがみついた。

「あとは 篤朗とおねえちゃんだね…。」

そう言うと俺とメグをいたずらっぽく見上げた。
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