略奪愛の結末
あの頃は 姉がどんなにいろんなことを
抱えて私のために 犠牲をはらっていたかなんて
考えもしなかったし そんなことが
あるなんて想像もしてなかった。
私は 幼いという最高な逃げ道を持ち
ただただ 姉と一緒にいられるだけで
幸せだったから……。
若い年頃の女性が 遅くても七時には帰ってきて
夕飯を作り 妹との時間を大事にする。
自分にとってはあたりまえの毎日だったけど
姉にとっては……
辛いこともあったんだろうって
今更ながら思ってしまう。
そんな毎日があたりまえに流れて行った。
私は姉を 母の代わりにしていた。
それはあまりに自然すぎて
私にとっては あたりまえの毎日だった。
私は姉と違って 勉強はできなかったし
やらなかった。
中学の頃 姉を悩ませたのが受験だった。
「マリ……なんとか公立に入ってほしいな。」
「うん わかってるんだけど
何かわかんないんだもん。
みんな 塾に行ってるから 勉強できるんだよ。」
「そうだよね 塾行かなきゃダメかな。
私も 時間ないしね…考えてみるね。」
そして姉が連れてきたのが 篤朗だった。
抱えて私のために 犠牲をはらっていたかなんて
考えもしなかったし そんなことが
あるなんて想像もしてなかった。
私は 幼いという最高な逃げ道を持ち
ただただ 姉と一緒にいられるだけで
幸せだったから……。
若い年頃の女性が 遅くても七時には帰ってきて
夕飯を作り 妹との時間を大事にする。
自分にとってはあたりまえの毎日だったけど
姉にとっては……
辛いこともあったんだろうって
今更ながら思ってしまう。
そんな毎日があたりまえに流れて行った。
私は姉を 母の代わりにしていた。
それはあまりに自然すぎて
私にとっては あたりまえの毎日だった。
私は姉と違って 勉強はできなかったし
やらなかった。
中学の頃 姉を悩ませたのが受験だった。
「マリ……なんとか公立に入ってほしいな。」
「うん わかってるんだけど
何かわかんないんだもん。
みんな 塾に行ってるから 勉強できるんだよ。」
「そうだよね 塾行かなきゃダメかな。
私も 時間ないしね…考えてみるね。」
そして姉が連れてきたのが 篤朗だった。