略奪愛の結末
逸見 卓朗 と男性は名乗った。

「おねえちゃんのこと好きなんですか?」

「え?好きって…うん 昔ずっと片思いだったんだ。」

「相手にされなかったんですか?」

篤朗が言ってたっけ。

「ずいぶんきついこと言うんだね。」

高慢ちきな顔が 困ってる様子はとっても楽しい。

「篤朗の部屋に来たの?」

「あ はい。今 帰るとこだったんです。」

「姉妹して悪いね~。そうだ 
お礼に食事でも ごちそうしたいな。
どう?」

「マジですか~~?お腹すいてたんです~~。」

卓朗が助手席のドアを開けてくれた。

「ありがとう。」

幼さは武器だと思った。

ニッコリ可愛らしく微笑めば
何とかやり過ごせるから・・・・・。

「就職決まったんだってすごいね。」

「はい。いつまでも姉に迷惑かけられないし
早く幸せになってもらわないと・・・・。
姉ももうすぐ三十ですから。」

「ははは~~俺もだ~~~。」

「卓朗さんはまだ結婚してないの?」

「俺 理想高いんだよね。」

あ そ・・・・・って言いたかったけど

「卓朗さんにお似合いの人ってレベル高そう~~。」
そう言って盛り上げてやった。
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