略奪愛の結末
「俺がその気になって落ちなかった女は
メグだけなんだよな。どうしても メグをおとしたい。」

「そうなんですか。
私にはふつうのおねえちゃんだけどな~。」

「実際 俺は君に負けたんだと思うよ妹ちゃん。
メグは両親を亡くしても笑顔だった。
妹がいるから泣いてられないもんって…さ。」

「美しい話ですね~。」

まるで他人事のようだった。

「そんなもんだよ。親から受ける愛を子供は当たり前に感じる
それはマリちゃんだって同じだよな。
メグは報われてないな。」

「あ そんなつもりじゃないんですって。
誤解ですよ。姉には言わないでくださいね。」

「わかってるよ~メグが今の言葉を聞いたら
きっと自分の人生なんだったんだって 嘆くさ。
あはは~~。」

すっかり私が悪者になってる。
いっつもそう。

妹想いのおねえちゃん
いい子だよね 優しいよね

みんなみんな 姉のことをそう言った。

「俺がメグを幸せにするから・・・・
頼むよ。キューピットさん。」

卓朗はそういって タバコの火をつけた。

篤朗が姉を頼っているのは 部屋を出入りしてる姿で
わかった。

幸い姉はまだ 篤朗を特別な存在だとは思っていない。
潰すなら今だ・・・・・。


ごめんね おねえちゃん・・・・。
だけどこれが私たち姉妹の一番の幸せになる
近道だって思うの・・・・・。

私の心の悪が育っていった。
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