略奪愛の結末
俺 彼女 兄
「俺がいるから・・・・
俺ならメグさんを苦しませたり泣かせたりしない!!」

やわらかいメグの体を力いっぱい抱きしめる。

あの日 俺の携帯にかかってきた電話は
産婦人科からだった。

「え?マジですか?わかりました。」

俺は今一つ意味がわからなかったけど
メグさんが入院したと聞いて病院へ急ぐ。


詰所で病室を聞いて 緊張感の中でドアを開けた。

メグさんは俺の方を静かに振り向いた。

「ごめんね……。」

「どうしたの?ビックリしたよ。」

メグさんの血の気のない顔から 涙が流れ落ちる。

「赤ちゃんが……死んじゃってたから…。」

俺の心臓が音をたてた。

「赤ちゃんって?」

「生みたかったの……。だけど…おなかの中で
死んじゃってたの……。だから……。」

もう言葉は声にならない。

俺はメグさんのそばにかけよって抱きしめる。

「ごめん 篤朗にたよっちゃって……。」

あの不倫相手の子供だってことはわかっていた。

「思ったより悪くて……もう私……赤ちゃん
できないかもしれないって言われた。」

メグさんの体が大きく上下した。

「大丈夫だよ。メグさん……。
今は休もう……。赤ちゃんの冥福だけ祈ろう…。」

「あつろ~~~!!」
激しい嗚咽で俺にしがみついた。
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