略奪愛の結末
俺には二歳年上の 卓朗という兄がいる。
なんでもできる兄に劣等感を持つ弟

「おまえ こんなこともできねーの?」

卓朗から受ける言葉の暴力に傷つきながら生きてきた。

両親も兄が自慢だった。
顔も悪くないし 女にもよくもてた。

中学になるととっかえひっかえと 女を連れてきた。

また違う女だ・・・・。

廊下をすれ違う女子に

「あんたほんとに逸見くんの弟?
血つながってないんじゃないの?」

女子だけじゃなく先生や親からもよく言われた。

俺はそんな中で卓朗と比べられながら生きてきた。

「メグだけはおちねーんだよ。」

友達が来た部屋から聞こえてきた兄の声。

「メグは簡単にはいかねって。」

「絶対おちないから。」

「じゃあ 賭けるか?」

最低だよな……賭けとかないよな…。
卓朗の女をとっかえる期間は短った。

「俺はメグにしか興味ないんだよな~。」

卓朗にも落ちない女がいるんだ。
ざまーみろ

いつしかその人に会ってみたい
俺の中でどんどん大きくなってくる。


卓朗がまた違う女を連れてきた。
まだ落ちないんだ・・・・・メグさん・・・・。


高慢ちきな兄を受け付けないメグさんって人に
いつしか興味を持ち始めていた。
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