略奪愛の結末
酒が入って父と部長は 昔話に花が咲いていた。
母親は ビールを運んで
俺につぐように おいて行った。

「そういえば タクは元気にしてるのか?」
兄貴の話に変わった。

両親の顔が曇った。

「あいつはまた仕事変えたんだよな。
いい恰好ばかりして 引き抜かれたとか言ってたけど
結局辞めてしまって…今はまた違う仕事してるんだ。
よくわからないな。あまり話してくれないから。」

「プライド高そうだからなタクは・・・・。」

「今 ほんとに心配なのよね。
あの子なら大丈夫だと思ってたんだけど。」

兄貴がつまずいている様子。
かなり気分がいい

今まで散々 バカにされてきたから・・・・。


あいつも少しは人の気持ちがわかる人間になる
チャンスだと思った。


挫折を知らない兄貴のことだ
プライドがズタズタなんだろう。


部長を見送って 部屋に入って荷物の整理をした。

なつかしいものがたくさん出てきた。
メグの書いたノートが出てきて失笑した。

憧れの人の書いたノートが欲しくて
一ページ破ってドキドキしながらポケットに入れた。

今そんな憧れの人が自分の
腕の中にいる・・・・・。


評価が高いと言っていた。
頑張らなきゃ・・・・・そして
一日も早く メグを妻にしたい そう思った。
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