略奪愛の結末
欲しいものを手に入れるためには
車の免許をとった友人たちと深夜のドライブに行った。
毎日がそれなりに楽しい。

女だけのドライブには誘惑も多かった。
たまにはタイプの子と話をしたりもしたけど
そんな時間の中でも
やっぱり篤朗が一番ダントツ・・・・。


姉が篤朗に対してどう動いているのかが不安だったけど
見てる限り 篤朗との接点は考えられなかった。

いつものように私を待って夕食をとって
後片付けしてお風呂に入って 洗濯を終わらせて
明日の弁当の下ごしらえをする。

「おやすみ~。」

そういうと十一時すぎには 部屋に戻っていく。

篤朗とはっていうか 他の男がいたとしても
絶対に会う時間なんてないだろうな。

私はそう思い込んでいた。


姉と篤朗に関しては 絶対ないって
いつしかそんな気持ちを持つようになっていた。

アパートで姉を見たのは
たまたま引っ越ししてくる篤朗に
頼まれてのことで
それ以上は 何もないって・・・・。

最近の姉の 元気のなさでもそう感じていた。


「おねえちゃん 最近元気なくない?」

驚いたように姉が私を見て

「そう?そんなことないんだけどな。」

「恋人でもつくらないと~ホルモンがないのかな。」

「失礼ね~。」姉は笑った。

「それより マリはいい人できないの?
ほら何だか好きな人がいるんでしょ?」

「まだ片思いだもの。そのうち絶対に
私のものにするから 楽しみにしててね。
おねえちゃんに紹介するから。」

「楽しみにしてるわ。マリに恋人ができて
その人がマリの将来にも関わってくれたら
おねえちゃんの役目も半分だけ終わるかな。」

そう言って笑った。
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