略奪愛の結末
「おねえちゃんがお嫁に行くときこんな色の
カーテン買ってあげようっと。大好きなんだよ。」

「そう。メグ・・・メグさん
そんな話あったら マリは許してあげる?」

「もちろんだよ。私のために犠牲になってきたんだもん。
おねえちゃんの大好きな人だったら
どんな事情があっても お祝いしてあげるんだ。
たとえあの おじさんでもね・・・。」

おじさんのところで
篤朗の表情が変わったのがわかった。

「おじさん?」

「おねえちゃん ほらあの不倫の社長
昨日電話で泣いてたよ。」

「は?何?それ。」篤朗の目が冷たい目に変わる。

「まだ好きなんだね。
別れたんだとはなんとなくわかってたんだけど
だけど本当はあきらめきれなくて
だからおねえちゃんは嬉しくて泣いてたんだと思う。」

篤朗がため息をつく。


「それって間違いなくあの不倫の奴なの?」

「うん。だってあんなに泣くんだよ。
聞いてて切なくなった。おねえちゃんがどんなに
あの人に未練がいっぱいだったかって・・・。」

篤朗は私から離れて出窓から外を見ていた。

「おねえちゃんが あの人を忘れられないって言ったら
私は応援してあげるつもり。
だっておねえちゃんには世界で一番愛してる人と
幸せになってほしいの。
最近 元気ないなって思ったのは・・・そのせいだったのね。」

篤朗はもう何も言わなかった。


そうだよ篤朗
おねえちゃんは ダメだよ・・・・・。
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