事故で両親を亡くした年の離れた姉妹……。
両親の死に責任を感じ、すべてを犠牲にして妹の為だけに生きてきた姉。
そんな姉の愛を何の疑いもなく享受する妹。
そんな姉妹の前に篤郎は現れる。
高校生の頃から姉に恋い焦がれる篤郎。
そうとは知らず、篤郎を愛してしまう妹。
略奪者は長い年月をかけて、その結末に向けてゆっくりとしかし確実に死神に招き寄せられる。
人の心までは略奪では手に入らない。
物語の最後に女神に微笑まれるのは、誰なのか?
最後の1ページまで、目が離せない。
所々、読みにくいところもあるが、それぞれの視点からはキチンと書き分けられており、矛盾なく読み進められる。
あなたはどの登場人物に、共感できるか?!
ここまでドロドロの略奪モノを、キチンと完結させた作者さんに称賛を贈りたい。