に じ い ろ~Rainbow Days~
1人取り残された、私。
見上げると、水玉模様。
「……なんなのよ」
ぎり、と、傘の柄を強く握りしめた。
彼女の手のひらの熱がまだ微かに残っていて、暖かい気がする。
「突然優しくして…偽善者……」
言葉とは裏腹に、喉から出たその声は、泣きそうなくらい震えていて。
心臓も、さっきから叫びだしそうなくらいうるさい。
「もう……やめて……」
確かに楽しかった三人での時間が、断片的によみがえる。
笑い声が頭に響いて、耳をふさいでうずくまった。