に じ い ろ~Rainbow Days~






「えー、藤堂くんは、家庭の事情で引っ越してきたそうです

みんな仲良くしてね!

では、ホームルームは以上!一限の準備しなさーい」



先生がそう言って教室から出た途端、ハイエナのように藤堂くんに群がるクラスメイトたち。


私だって気にはなったけど「すっごいなぁ〜…」なんて呟いて、他人事のようにその様子を眺めていた。




「私、佐藤!よろしく藤堂くん!」「俺は中村!よろしく!」「ウチは川野!」「俺は」…



「…藤堂くん、人気者だね」



未来の席に行っていつも通り話しかけたはいいけど、返事が返って来ない。



「…未来?」



不思議に思って未来の顔をのぞき込むと、藤堂くんを見て呆然としている。






< 139 / 417 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop