に じ い ろ~Rainbow Days~
「…ちょっと、どこまで行くの?」
何も言わずに歩き続ける藤堂にそっと声をかける。
その声を聞いて藤堂は立ち止まり、振り返って小さく息を吐いた。
「…もう、平気かな」
結局ショッピングセンターを出て、近くの公園まで来てしまっていた。
「…なにかあったの?」
うつむいている藤堂の顔をのぞき込む。
…こわい顔、してる。
のぞきこまれていることに気づいた藤堂は、気まずそうに目をそらして、握っていた手を離した。
「…学校の、女子たちがいてさ」
「うん」
「多分…俺のこと好いてくれてる子たちで…
俺のこと見つけて、追いかけてきてたんだ
…いくら文化祭の仕事と言えど、上原と二人で歩いてるの見られたら…上原にも、迷惑かけるかもしれないし…
いや、もう十分迷惑かけてるよな…ごめん」