に じ い ろ~Rainbow Days~
「…ごめん、俺…キスなんか…されちゃった…」
ごしごしと唇を手の甲でこする亮。
その顔は嫌悪感で満ちている。
やっぱり、なんだか他人のように感じてしまう。
亮って、こんな顔をする人だっけ…?
「…あ、赤くなってるよ!そんなこすっちゃダメだって!」
立ち上がって、唇を擦っていた亮の右手をつかむ。
少し驚いたように私を見て、でもすぐに彼はふっと遠い目をした。