に じ い ろ~Rainbow Days~
「私は…大丈夫だから。戻ろ?」
「…“大丈夫”?」
腕を、強引に引かれる。
「きゃっ…?!」
バランスを崩して、思わず亮に抱きつく形になった。
「りょ…亮…!なにす…」
怒ってやろうと亮を見上げたけど、何も見えなくて。
そういえば、近すぎるとお互いが見えない、ってどこかで聞いたことある気がする。
全身を包み込む、亮の匂い。
私の唇は、亮の唇で塞がれていた。