黒神×銀姫【番外編集】
『チッ………何でこんな時に来んだよ‼』
「とりあえず、行こう」
蓮と麗桜は急いで銃声の聞こえた方向に走った。
………--…----…-…--
『チッ…騒がしいっ………』
麗桜は拳銃を懐から取り出して抜き様に撃った。
蓮も構えて撃ち続けた。
麗桜と蓮の参戦で大分華櫻が押すようにはなった。
だが、相手も仲間を踏みつけて華櫻の陣地に入る。
「行け!」
相手は容赦なく部下を連れ込んで来る。
華櫻より死者は多いものの、華櫻も見るとこ見るとこに鮮血を出して倒れる屍が幾つもある。
『………ごめんね、ありがとう』
その一人一人が倒れていく際に麗桜はそう呟いてどんどん人を仕留めていく。
「チッ……」
思った以上に人数は多く、殺られていくのも多くなった。
「蓮!麗桜!
奥座に敵対組組長が入りやがった‼行け‼」
那月の叫びが聞こえてそっちに向かって走り出した。
『蓮!』
「あぁ…」
奥座の襖を開けると、1人の白髪の男が立っていた。
銃を向けても男は何も反応せず奥座を眺めていた。
『………っお前…‼
浅上か‼』
「………!?」
浅上とは、理人が腐っていたのを救い出し、同盟まで結んだ組だった。
『お前…姿を消していたと思ったら、寝返りしやがったのか‼』
「………麗桜さんか…」
浅上は老人と言う程歳をとっており、だがまだ組長を務めて居る人だった。
「………理人さんが死んで、何がわからなくなったよ…」
『てめぇっ何で………‼』
「…息子がね、組長になった。」
浅上はそう言ってこちらを振り向いた。
その顔に目を見張る蓮と麗桜。
「………息子になった途端、腐った」
「もう止められない」と呟いて涙を流した。
「………だから、殺したくはなかった…
だから、会いたくなかった…
なのに、君達は………」
浅上は表情を歪めて私達を見ながら拳銃を出した。
「………すまない…」
謝りながら安全装置を外す。
『…私も、助けられなくてごめんなさい………』