黒神×銀姫【番外編集】
「………連夜は?」
「………、部屋です」
「そうか」と呟いた那月さんは俺の頭をぎこちなく撫でた。
「…………お前等に、背負わすようなモンじゃねぇのにな……」
那月さんは悲しそうに顔を歪めた後、すすり泣く組員をするりするりと交わして部屋から出て行った。
「………蓮…‼麗桜……ぁ‼」
綺羅さんは血溜まりに膝をつきながら泣くように父さんと母さんの名前を呼ぶ。
目から出ている涙を血溜まりに流し込みながら2人の名前を呼び続けていた。
拓真さんと爽さんも顔を俯かせて泣いていた。
大声で泣く奴も居れば、すすり泣く奴もいた。
だけど、
全員泣いて居た事に、変わりは無い。
俺の目からは不自然なほど温かい涙が零れ落ちていた。