海宝堂〜海の皇女〜
「くそっ!やっぱりかっ!」
泡に突っ込むと、乱暴にバルームを停める。
バルームから飛び降りると、出た時とはすっかり変わってしまっていた。
崩れた城壁、逃げられないように火を放たれたバルーム、美しい彫像も無惨に破壊され、おもわず足を止めてしまうほどだった。
「…こんな、短時間で…なんてこと…」
さっき出てきたドアから、1人の兵士が這いずってきた。
酷い怪我をしている。
駆け寄り、抱き起こす。
かなりの傷だが、息はある。
「しっかりしろっ!大丈夫か?」
「…う……あ……」
兵士は必死でガルの袖を握りしめる。
「奴ら…恐ろしい……皇…女さま…が…あ………」
「皇女?やっぱりシーファも一緒だったのかっ。
人質に連れてこられたんだなっ!」
リュートが言うが、兵士はうめくばかり。
「………恐ろしい…憎し…みの……ち…から…
止めて…くれ…王様と…王妃様を……」
兵士はそう言って気を失った。
手当てをしてやりたいが、事は一刻を争う。
そのまま、寝かせて3人は城の中へと進んでいった。
ヌルド達が進んだ後を追跡するのは簡単だった。
敵は堂々と大きな廊下を進み、派手に戦いを繰り返し、破壊を繰り返し、進んでいるからだ。
「ひでえ…」
リュートが走りながら、その光景にそう呟いた。
先ほどのような兵士が次々と倒れていた。
「これだけの人数を、一体何人で攻めてきたっていうの?」
アーターやビュウだけの仕業だとは信じたくはない。
こんな事が出来るのは…化け物以外何者でもない。
急に広い空間に出た。
どうやら城の中心のようだ。
リュート達は足を止める。
行く先を、十数人の敵が待ち構えていた。
泡に突っ込むと、乱暴にバルームを停める。
バルームから飛び降りると、出た時とはすっかり変わってしまっていた。
崩れた城壁、逃げられないように火を放たれたバルーム、美しい彫像も無惨に破壊され、おもわず足を止めてしまうほどだった。
「…こんな、短時間で…なんてこと…」
さっき出てきたドアから、1人の兵士が這いずってきた。
酷い怪我をしている。
駆け寄り、抱き起こす。
かなりの傷だが、息はある。
「しっかりしろっ!大丈夫か?」
「…う……あ……」
兵士は必死でガルの袖を握りしめる。
「奴ら…恐ろしい……皇…女さま…が…あ………」
「皇女?やっぱりシーファも一緒だったのかっ。
人質に連れてこられたんだなっ!」
リュートが言うが、兵士はうめくばかり。
「………恐ろしい…憎し…みの……ち…から…
止めて…くれ…王様と…王妃様を……」
兵士はそう言って気を失った。
手当てをしてやりたいが、事は一刻を争う。
そのまま、寝かせて3人は城の中へと進んでいった。
ヌルド達が進んだ後を追跡するのは簡単だった。
敵は堂々と大きな廊下を進み、派手に戦いを繰り返し、破壊を繰り返し、進んでいるからだ。
「ひでえ…」
リュートが走りながら、その光景にそう呟いた。
先ほどのような兵士が次々と倒れていた。
「これだけの人数を、一体何人で攻めてきたっていうの?」
アーターやビュウだけの仕業だとは信じたくはない。
こんな事が出来るのは…化け物以外何者でもない。
急に広い空間に出た。
どうやら城の中心のようだ。
リュート達は足を止める。
行く先を、十数人の敵が待ち構えていた。