海宝堂〜海の皇女〜
女の言葉にガルは開いた口が塞がらないようだ。
「だって、ずっとこの島の魚の話ばかりしてたし、調味料だって珍しいってテンション上げてたじゃない。料理バカで正解でしょう。」
「だよなっ!だよなーっ!ほらみろ、お前は料理バカなんだよっ!」
思わぬ味方の登場にリュートはすっかり調子にのってからかいモードに突入する。
ニーナはやっぱり呆れた顔でその様子を見ていた。いや、もはや他人のフリを決め込んでいる。
「でも、バカになれるくらい何かを好きでいるなんてなかなか出来ないことなんだから、怒ることないんじゃないかとも思うんだけど。」
「は?」
「……………」
女はガルにニッコリと笑顔を向けた。
ガルはそれに自分も笑顔を返す。
「それもそうだ。
けっ、お前ら笑いたかったら笑いやがれ。」
開き直ったガルにリュートは、つまんねぇ、と言ってそれ以上からかうのをやめた。
ニーナはやれやれ…と、ため息をつくと女に向かい合った。
「ご迷惑をお掛けしました。こいつらいっつもこんな調子で…」
「いいえ、私も笑わせてもらったし…旅をしてるんですってね。」
「ああ!俺達3人で『海宝堂』っていうんだぜ!」
リュートが嬉々として話しに割り込む。
「『海宝堂』?」
「ああ!3人で海のお宝見つけて、売ったり、依頼を受けたりしてるんだ。」
「宝を、せっかく見つけたのに?」
こうやって旅をしている理由を話すのがリュートは一番好きだった。
自分の考えた事を皆に知ってもらいたくてたまらなかった。
他の2人もそれを止めることはしなかった。
と、興味深く聞いていた女の顔が曇りを帯びた。
「だって、ずっとこの島の魚の話ばかりしてたし、調味料だって珍しいってテンション上げてたじゃない。料理バカで正解でしょう。」
「だよなっ!だよなーっ!ほらみろ、お前は料理バカなんだよっ!」
思わぬ味方の登場にリュートはすっかり調子にのってからかいモードに突入する。
ニーナはやっぱり呆れた顔でその様子を見ていた。いや、もはや他人のフリを決め込んでいる。
「でも、バカになれるくらい何かを好きでいるなんてなかなか出来ないことなんだから、怒ることないんじゃないかとも思うんだけど。」
「は?」
「……………」
女はガルにニッコリと笑顔を向けた。
ガルはそれに自分も笑顔を返す。
「それもそうだ。
けっ、お前ら笑いたかったら笑いやがれ。」
開き直ったガルにリュートは、つまんねぇ、と言ってそれ以上からかうのをやめた。
ニーナはやれやれ…と、ため息をつくと女に向かい合った。
「ご迷惑をお掛けしました。こいつらいっつもこんな調子で…」
「いいえ、私も笑わせてもらったし…旅をしてるんですってね。」
「ああ!俺達3人で『海宝堂』っていうんだぜ!」
リュートが嬉々として話しに割り込む。
「『海宝堂』?」
「ああ!3人で海のお宝見つけて、売ったり、依頼を受けたりしてるんだ。」
「宝を、せっかく見つけたのに?」
こうやって旅をしている理由を話すのがリュートは一番好きだった。
自分の考えた事を皆に知ってもらいたくてたまらなかった。
他の2人もそれを止めることはしなかった。
と、興味深く聞いていた女の顔が曇りを帯びた。