あなたの声
「はぁ…」
あたしは最近琉都のメールが少ないことが気になっていた。
「はい」
「あ、ありがとう。いくらだった?」
「いいよ!あたしの奢り!」
「え、いいよ!あたしが買い物に付き合ってもらったんだし」
「いいのいいの!無理矢理連れてきたのあたしだもん!」
「…じゃあお言葉に甘えちゃおうかな?」
「…で?なにがあったの?」
「え?」
「あたしが気付いてないとでも思った?」
「沙希…」
「力になれるかわからないけど話してみなよ」
「最近ね、琉都からのメール少ないんだ。前まで琉都からのほうが多かったのに最近は全部あたしから」
「これ、澤田琉都には黙っててって言われたんだけど」
「…?」
「澤田琉都バイト...してるんだよね」
「バイト?」
「うん、佑樹と同じところで」
「何で?」
次の瞬間、沙希の口から出た言葉に、あたしは耳を疑った。