あなたの声
「成美行くぞ」
「あ!うん」
「沙希も行くぞ」
「はーい!」
教室で抱き合って喜んでる所に琉都と佑樹くんが迎えに来た。
琉都の右手の薬指についてる指輪を見るたびにあたしは"彼女"なんだ、
そう思えて嬉しくなる。
「なにニヤけてんだよ」
「べ、別にニヤけてなんかないし!!」
「ふーん」
「本当だよ!!」
「わかったわかった」
琉都はめんどくさそうに言った。
「じゃあ俺らこっちだから」
校門を出た所で佑樹くんたちが後ろから声をかけた。
「おーじゃあな」
「え?どこ行くの?あの二人」
「佑樹ん家」
「ふーん」
あたしたちは琉都の家に向かった。