あなたの声




――ペラッ

部屋にはページをめくる音だけがやけに大きく聞こえる。


「成美~」

「ん?」

「こっち来て」

あたしは琉都に呼ばれベットに上がった。

「なに?」

「暇」

「あはは、ごめんね?本に集中しすぎちゃった」

「ん、平気」

あたしが顔を上げると琉都と目があった。

「…?」

琉都の顔がどんどん近づいてくる。
あたしはゆっくり目を閉じた。
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