あなたの声
...が。電車来た瞬間に
琉都と目があってしまった。
琉都はあたしに気付くと一瞬驚いたような顔をしたけど
すぐに目を反らした。
まるで他人のように…
あたしにとってそれが1番辛かった。
ケンカしたことよりも
女の子と仲良くしてたことよりも
目があって反らされる方が断然辛い
「琉都~」
ふと電車に乗る直前に
聞こえた琉都の名前を余分甘い声。
"あの子だ…"
琉都たちはそのまま電車には乗らずホームで話していた。
電車のドアが閉まり、発車した。
電車が琉都たちの前を通過する瞬間
琉都が女の子の髪を撫でていた。