あなたの声




あたしは教室に戻り
沙希に相談にのってもらった。

「んーねぇ成美。ずっと言ってなかったんだけど...あたしの話ししてもいい?」

「うん」

「あたしね、成美と仲良くなる前に何回も付き合った彼氏がいたの。付き合って1ヵ月くらいしたころかな?ちょうど今の成美くらいかな...ケンカしちゃってね?原因はあたしの嫉妬。」

沙希が話し始めた内容は
今のあたしと同じ立場だった。

「でもあたしは成美みたいに自分の気持ち伝えられなくて。心配かけないように陰で泣いてるだけだった。それが相手も不安だったみたいでお互い気持ちがだんだん離れてってね?別れちゃった。」

「え?」

「別れてからその人の大切さとか存在の大きさに気付いて。告白してOKもらってまたやり直したの...まぁやっぱりうまくいかなくて何回もやり直したり繰り返してて最終的には疲れちゃってさ。結局また別れちゃった」

沙希は今までにないくらい
悲しそうな目をしていた。
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