夢見る妄想族!
銀行員OL夢子
里中夢子。23歳独身。銀行の窓口で働くOL。

趣味は乙ゲーと妄想。
彼氏いない歴1年半。2次元世界では数え切れず。

そんな彼女の一日は、好きなキャラの目覚まし時計の声から始まる

「おい、まだ寝てるのか?俺を一人にさせた罪は重いぜ」

10畳の程のワンルームマンション女性一人暮らしの部屋に、

機械を通した男性の声が鳴り響く。

昨日も夜遅くまでデートに勤しんでいたのか、なかなか起きれない夢子。

「起きたくなーい。仕事嫌だな。でも行かないと資金が」

ブツブツ独り言を言いながら、布団から抜けだし、適当に食事を済ませ、

身だしなみを整えると、適当な服を拾って、職場に向かった。

「おはよう~夢子」

「あ、おはよう~」

「あんた欠伸しながら、挨拶はないでしょ」

「だって~」

夢子に声を掛けたのは、同僚の梅宮由香。

夢子の趣味を知っても、気にせず友達付き合いをしてくれる、

貴重な普通な女子だ。

「あんた、また遅くまでゲームしてたでしょ」

「ゲームじゃなくて、デート」

「はいはいデートね。毎晩毎晩、肌が荒れるよ?」

「う~~ん、でもあと少しでコンプ出来るから、後一晩したら、ちゃんと寝る」

「あんたね・・・全く。窓口、気をつけなさいよ」

「分かってる」

他愛もない会話をしながら女子ロッカーへと入り、

指定の制服に着替えると、自分の指定席である窓口席に座り、

机の引き出しの鍵を開ける事から始まる。

だが夢子の引き出しの一番上には、大好きなキャラの下敷き、

ちびキュンキャラ等が彼女を待っているのだ。

夢子はそんな彼氏達に心の声で

「おはよう」

と問い掛けるのだが、ここから暫くは、

夢子の脳内を除いてみようかと思う


「夢子、やっときたね。待ちくたびれたよ」
「私も会いたかったよ。レン」
「おいおい待てよ!俺だっているぜ!俺に挨拶はないのかよ!」
「司、おはよう。今日も1日よろしくね」
「お、おう!」

などと、脳内では2次元キャラが夢子を囲んでいるのだ。

暫くすると支店長の号令で朝礼が始まった。
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