純情♡SWEETIE
SIDE毬乃

朝、学校へ行くと里奈ちゃんが怒っていた。


「月光君があんな意地悪だとは思わなかった。

 土曜の約束なしにしよう。

 月光くん抜きなら行ってあげてもいいけど。」


あんまりすごい勢いなので、返答に困っていると、

るうちゃんが呆れて代わりに答えてくれた。


「自分の思い通りにならないからってそれはないでしょ?

 うちらは、里奈抜きで行くし。

 無理して来なくっていいから。」


「ええ~っ、そんなのずるいよ、誘ったのあたしじゃん。」


訳がわからない。里奈ちゃんって宇宙人だ。


「大体、人の彼氏にちょっかい出してんじゃないよ。」


里奈ちゃんの顔色が変わった。


「ちょっかいなんか出してないし、月光くんなんて好きじゃないし!」


プリプリしながら教室を出ていってしまった。


「あ、ちょっと里奈ちゃん!」


追いかけようとしたあたしを瑠羽ちゃんが止める。


「ほっといたらいいよ。

 今頃あたしの言ったこと噛み締めてるはずだから。

 言ったでしょ、里奈はゲッコー狙いだって。」
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