純情♡SWEETIE
「お、毬乃は早起きだなおはよう。」


兄貴が、ドラマに出てくるお父さんみたいに

新聞開いてソファーで読んでいる。


「おはよう、毬乃ちゃんもうすぐ朝ごはんよ。」


ドサっ

後ろで何かが落ちる音がして、


「わ~ん」


幸くんがベッドから落ちた音だった。


「また落ちた!」


和実ちゃんがパタパタとさっきあたしが眠っていた部屋に向かう。

涙でグジュグジュの顔して、

抱っこされた幸くんが、

「おはようごじゃいます。」

とやってきた。

「幸おはよう。たまには普通に起きろよ。」

笑いながら幸くんを抱き上げて頬ずりした。

「きゃ-、パパ髭痛い!」


あたしは、兄貴の家族の朝の光景をぼんやりと眺めていた。




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