純情♡SWEETIE
「凄いことになってるらしい、毬乃ちゃんの家も学校の周りも。

 マスコミや、それからネットで知った人達も押しかけてるみたい。

 もともと、毬乃ちゃんは人気あったけど、

 セ-ブして仕事してたし、

 いろんなこと秘密にされてたの。

 ところが、書き込みで、

 お母さんが夢森真咲だってこともバレちゃったし、

 お父さんが会社の社長だってことまで全部書かれてて、

 マスコミから、ファンまでも、

 毬乃ちゃんの居場所を特定されちゃったの。」


「でも学校も変えなくたって?」



「毬乃ちゃんは目立つから、

 多分日本中どこに行っても隠れられないだろうって

 モデルの仕事も契約があるから、夏休み中にできるだけして、

 後はイギリスでできる事をするってことで

 話をつけたみたい。」


「イヤだよ。そんなのつっくんと違う学校なんて、

 嫌だよ和実ちゃんいやだよ!!」


「毬乃ちゃんかわいそうに。

 かわいそうに。」


あたしは和実ちゃんにすがってわんわん泣いた。

鍋の肉じゃがは

こげこげになって、まるで今のあたしみたいに見えた。





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