機械仕掛けの心の行方
特に誕生日などの祝い事のある日には、恋人にとって特別な日であると考えられるらしい。

もしかしたら息子も、そろそろ自らの誕生日をそのように過ごすようになるのではないだろうか。

ひょっとすると今年辺りにでも。

全く考慮していなかった自分を迂闊だと恥じる。

これからはそれも考慮せねばなるまい、とりあえずは今夜の食事の際にでも彼に予定を尋ねておこう。

そう言えば今夜の食事の買出しがまだだったことをついでに思い出しながら、私は帰路に着いた。

そろそろあの野菜も残さず食べるようになっていただけるとありがたいのだが、などと思いつつ。
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