ブスな彼女
腕の中の真央は柔らかく、久しぶりの感触に俺の心も体も喜んでいる。
俺のだと身体が叫んでいる。
「なぁ…、『別れたい』とか思ってないよな?
」
体を固くしたまま動かない真央。
否定しろよ…。
願うように抱きしめた腕に力を入れる。
「………―で――の?」
真央が小さくつぶやいた言葉はききとれなくて…。
「何?」
「私で………いいのかなぁ……。」
力ない言葉が悲しそうで優しく頭を撫でる。
何がいいたいのか分かってしまった…。
真央は自分の事にはとてもネガティブだ、きっと何か原因で俺の側から離れようとしたんだろう。
真央のネガティブ発言は付き合い初めた頃からあったけど、ここまで思いつめた事は初めて。
「俺がいいって言ってんだからいいんだよ! 何で何も言わないで離れてこうとすんだよ…。」
良かった…。
真央が離れて行く前に捕まえれて…。