無限センチメンタル
ピリリリリ・・・!!!

ああ、耳元で鳴り響くのはケータイの着信音。


「わるい、俺もぅ目を覚まさなくちゃ。マネージャーから電話だわ。」

俺の身体がゆらりと透けはじめる。

「あ・・・。」

彼女はどこか名残惜しそうに、俺のほうへ手を伸ばした。

「またすぐ来るから。お前の名前とかいろいろ調べてくるから待ってろよ。」

約束、な。

俺は彼女の手をとり、ぎゅっと握った。


「あ・・・がと。」
彼女が何か呟いたが、聞き取れないまま。

そこで現実に引き戻された。

枕もとのケータイには着信履歴が1件。

「マネージャー」の表示。
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