無限センチメンタル
言うまでも無く、この部屋の有り様は異常だ。

全くどうしてこんなことになってしまったのか。

・・・そもそもの元凶は、たぶんコレにあるのだろう。
ポケットの中から、そっとギターのピックを取り出してみる。

一見何の変哲も無い、ただのピックだ。
俺も最初は、そう思っていた。


「うーん・・・。」

この存在をメンバーに話そうものなら、即処分されることは間違いないだろう。

そりゃそーだ。
自分でも、なんでこんなものを捨てずに持ち続けているのか不思議なくらいで。

それなのに、ただなんとなく。捨てれずにいる。
< 3 / 35 >

この作品をシェア

pagetop