キミと私の49日間 ~虹の端できっと・・・~
いつもより少し早く家を出て、駅へ向かう。

家があって、自分の部屋があって、お風呂も入れてご飯も食べられるのだから、それ以上のことは何も求める必要はないだろう。

ただ、私の本当の居場所は、どこにもない…

家にも、学校にも…

家では名前も呼ばれず、母親は時たま口を開いたかと思うと、文句や嫌味しか出てこない。

学校でも、いない者として最近では扱われているから、声を掛けられることもないまま1日が終わっていく。

でも、最近は苦しくも悲しくも、辛くもない。

気持ちなんて、忘れてしまったのかもしれないし、どこかに置いてきてしまったのかもしれない。

でも、今はこれが楽

何も考えなくていい

ただ、学校に行って終わったら家に帰ってくる。

一通りの家事を終わらせて、ご飯を食べて、お風呂に入って、寝る。

毎日毎日その繰り返し…

今日もその1日を送る






…はずだった。


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