キミと私の49日間 ~虹の端できっと・・・~
「聞いてたんじゃねぇの?」

「えっ?
知っらな~い」

そう言って、とぼけたような顔をする

コイツ...

隣にいる奴は、顔をふっと緩め空を見上げた。

つられて同じように空を見上げる

どこまで続くか分からない空には雲が浮かぶ

あの雲は風に乗せられて世界中を旅すんのか?
今まで色んな国へ行って、色んな風景を見てきたのか?

そして、羨ましくも思う

なにも考えることなんてなくて
ただ浮かんでいて

ときには植物に恵みの雨を
ときには人を笑顔にさせる雪を

まぁ、時と場合によって恨まれることもあるかもしれないが...

人よりはましだろう

なんて、らしくもないことを考えてみる



「なぁ...」


今まで何も言わなかった奴が口を開いた

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