絡む指 強引な誘い 背には壁 Ⅳ
『着いたけど、まだ?』
「はいはい、できたできた。行くからね、待ってて」
『了解』
奴は妙にご機嫌だ。
エントランスにはもちろん赤い外車が堂々と停車している。
「オープンにしたかったんだけど、時間なかったから」
「目立ちすぎるよ……」
四対はサンバイザーにかけてあるサングラスを見つめながら言った。赤いオープンカーにサングラスにばっちりスーツ……まあ、あなたがうんと言えば世界は変わるからね。
「どこ行くの?」
乗り込みながら聞く。
「どこでも。どこがいい?」
「最後には和菓子買いたい。いぶきってお店」
「ああー。なんでまた?」
「昨日食べて美味しかったから。あそこの次男がエレクトロニクスなの」
「へえ、そうなんだ。俺も時々行くよ。食べに」
「あ、あそこ食べる所もあるの?」
「一般人は無理だけど」
あー、はあ、そう。
「じゃあ最初は……漫画喫茶でも行くか」
「え゛、何で??」
四対が漫画……喫茶!?
「行ったことないから」
「あ、そう……」
「どっか他に行きたいとこある?」
「漫画喫茶以外」
「どこでもいいっったじゃん」
「はいはい、できたできた。行くからね、待ってて」
『了解』
奴は妙にご機嫌だ。
エントランスにはもちろん赤い外車が堂々と停車している。
「オープンにしたかったんだけど、時間なかったから」
「目立ちすぎるよ……」
四対はサンバイザーにかけてあるサングラスを見つめながら言った。赤いオープンカーにサングラスにばっちりスーツ……まあ、あなたがうんと言えば世界は変わるからね。
「どこ行くの?」
乗り込みながら聞く。
「どこでも。どこがいい?」
「最後には和菓子買いたい。いぶきってお店」
「ああー。なんでまた?」
「昨日食べて美味しかったから。あそこの次男がエレクトロニクスなの」
「へえ、そうなんだ。俺も時々行くよ。食べに」
「あ、あそこ食べる所もあるの?」
「一般人は無理だけど」
あー、はあ、そう。
「じゃあ最初は……漫画喫茶でも行くか」
「え゛、何で??」
四対が漫画……喫茶!?
「行ったことないから」
「あ、そう……」
「どっか他に行きたいとこある?」
「漫画喫茶以外」
「どこでもいいっったじゃん」