絡む指 強引な誘い 背には壁 Ⅳ
「かけられるけど……用ないし……」
「ないことないじゃないですか!! 食事とか誘ったらどうですか?」
全く人の気も知らないで……。
「えー……うーん、忙しいって言ってたけど、まあ、じゃあかけるだけかけてみようかな……」
「お願いします!!」
「うん……」
「どうぞ」
「えっ、今!?」
「善は急げです!!」
多岐川は笑顔を崩さない。
「かけてかけて!!」
庶務課も後を押す。
参ったなあ……。
「じゃあ……出るかどうかは知りませんけど……」
香月は仕方なく四対専用の携帯を出した。
「……」
充電切れてる。
「それ、携帯いつものと違う」
今井が目ざとく突っ込む。
「これは四対さん専用ですよ」
「え゛―!?!?」
「あっ、あの人は、自分の友達には自分専用の携帯を配るんですよ!! だから私も、会ったその日に携帯もらいましたよ?」
「へえー……、やっぱ違うなあ……」
「けど、充電するの忘れるから……自分の携帯使う方が多いかな」
言いながらかけた。
「……」
「出ない?」
「ないことないじゃないですか!! 食事とか誘ったらどうですか?」
全く人の気も知らないで……。
「えー……うーん、忙しいって言ってたけど、まあ、じゃあかけるだけかけてみようかな……」
「お願いします!!」
「うん……」
「どうぞ」
「えっ、今!?」
「善は急げです!!」
多岐川は笑顔を崩さない。
「かけてかけて!!」
庶務課も後を押す。
参ったなあ……。
「じゃあ……出るかどうかは知りませんけど……」
香月は仕方なく四対専用の携帯を出した。
「……」
充電切れてる。
「それ、携帯いつものと違う」
今井が目ざとく突っ込む。
「これは四対さん専用ですよ」
「え゛―!?!?」
「あっ、あの人は、自分の友達には自分専用の携帯を配るんですよ!! だから私も、会ったその日に携帯もらいましたよ?」
「へえー……、やっぱ違うなあ……」
「けど、充電するの忘れるから……自分の携帯使う方が多いかな」
言いながらかけた。
「……」
「出ない?」