狼彼氏に甘いキスを



「ッッ!?」


 勢いよく起き上がる。

 カーテンから差し込む朝の日差し。



 なに、あの夢…。



 心臓がバクバク音をたてている。

 夢の続きかのように。



「……?」

 何で豊岡くんの夢なんか…?


 あの顔。


 凄くドキドキした。



 だけど何でドキドキするの?

 何で心臓がバクバクと音が鳴るほど慌てるの?

 何で豊岡くんの顔が頭から離れないの?

 何で豊岡くんが夢に出てくるの?

 何で豊岡くんは切なげな表情だったの?



 答えない疑問が頭の中を駆け巡る。

 あたしは、豊岡くんをどう思っているのだろう。



 自分の感情がわからない。



「…寝よ。」

 今日は日曜日。
 考えてもわからないものはわからない。

 だったら二度寝するしか選択肢はない。



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