狼彼氏に甘いキスを


「はぁっ!?」


 意味がわからない。

「いいんだな?」

 顎をクイッと持ち上げられる。


 なんか、わかったような…。



「言う!言うからっ」



 そう言うと豊岡くんはニヤリとする。


――――負けた……っ


「だったら言ってみ」


 うー、恥ずかしい…。



「………付き合えて、嬉しい…、なんて…」



 絶対真っ赤だ、今。

 豊岡くんは目を見開いて驚いている。


「…や、やっぱり今の…んンっ!」


 忘れて、と言おうとすると、いきなりキスされた。

「…ん、ふっ」

 なんか、切迫つまったような、余裕がないような。


< 55 / 132 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop