狼彼氏に甘いキスを
嫉妬
「夏織、豊岡と付き合ってるの?」
七瀬がそう聞いてきた。
隠す必要はないみたいだったから素直に頷く。
「うん。あたしが保健室行った時から」
七瀬がふーん、と相づちを打つ。
「…健斗は知ってるの?」
「…うん」
健斗はどう思ってるんだろう。
『女遊び激しいらしいから』
健斗の言葉が浮かぶ。
――――ズキッ
何故か少し胸が痛む。
何でだろう。
「…これから色々あると思うけど、頑張って」
七瀬は柔らかく微笑んでそう言ってくれた。