狼彼氏に甘いキスを
その日の暖人は物凄く不機嫌だった。
「…あの、暖人…?」
隣でそんなに眉をしかめられても…。
暖人はしばらく黙って、あたしの後頭部を掴んで引き寄せた。
そのまま、噛みつくようなキスをされた。
「んぅ!」
暖人の舌があたしの舌を絡めとり、もてあそぶ。
場所は屋上。
今は昼休み。
今日は日当たりがいいから人が来るかもしれない。
「だれ、かが…んっ」
誰かが来たらどうするの、と言おうとしても、暖人はあたしの口を塞ぐ。
「ん、は…っ」
息を吸うとまた、唇が重なる。
そんなキスを繰り返して、離れた時にはあたしは肩で息をしていた。