【Double◎star】
01
変化
「ほんとに、行っちゃうの?」
「うん」
もう少ししたら新幹線が来る。
そうしたら、広島とはさよなら。
「ちな、いつでも電話してきてね!」
親友の仁菜が涙を流す。
小学校からずっと一緒だったから
離れ離れになると思うと寂しい。
「絶対する」
「うん。瞬にもよろしく」
「うん・・・!」
親と離れて東京の寮に入って生活。
まだ17歳だから、独り暮らしは難しいという事で
寮生活を選んだ。
「じゃあ、行ってくる」
重いドアが閉まればもう戻る事はできない。
寂しいけれど・・・。
私には逢いたい人がいるから。