体で伝える愛言葉
そして、新たな難題が琴弥を迎えに来た。


「もういや~。」


「ダメだって。留年してもいいのか?」


「うぅ~。」


約2ヶ月、学校を休んでいたせいで、琴弥は大量の課題を渡され、放課後は補習。


「大きなツケが回ってきたな」

「教科書がゆめのなかで追いかけて来そうなんですけど。」


「頑張れよ~。」


「人事だと思って。」


「他人事だも~ん。」


廉斗が琴弥をからかう。


「だまれ中卒。」


「だからどうした。」


「花梨~私の代わりに補習うけて☆」


「死んでもいや。」


「冷たくない?」


「勉強なんか大嫌い。」


「ですよね~。」


「琴弥が勉強してんだから、ついでに花梨もやったら?単位ヤバイって言ってなかったか?」

そう。


毎回テストは赤点だらけ。


担任からも、説教された。


琴弥がニヤニヤしながら手招きする。


男二人もニヤニヤしながら私を見てる…。


そしてなぜか私も勉強するはめに。


まぁそのおかげで、期末では、二人揃って全教科70点以上取れたんだけどね。


担任もカンニングしたんじゃないかって疑ったらしい。


私ってやれば出来るんだ。

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